濃口醤油と薄口醤油の違いって何だろう?
どう使い分けをすればいいのか、気になりますね。
ひとくちに「醤油」と言っても種類がたくさんあり、用途も様々です。
今回は料理番組やレシピ本などでよく見聞きする「濃口醤油」と「薄口醤油」の違いや、使い分けの方法、代用出来るのか?などを詳しくご紹介します。
目次
濃口醤油と薄口醤油の違い
濃口醤油・薄口醤油は何が濃くて何が薄いのか文字だけではよくわかりませんよね。
濃口の方がしょっぱそう、対して薄口はあっさりしていそうな雰囲気です。
2種類の違いを詳しく見ていきましょう。
濃口醤油とは?
全国の出荷量の8割を占める濃口醤油は、ごく一般的な醤油です。
香ばしい香り、約16%の塩分濃度、色、などすべてのバランスがとれています。
煮物・焼き物・刺身…などなど、卓上でも調理用でもおいしく使えるのが特徴です。
薄口(淡口)醤油とは?
濃口醤油に対して、色が薄い(淡い)のが特徴の薄口醤油。
関西が中心になって使われています。
塩分濃度が約18%と濃口醤油よりも高く、色だけでなく香りも抑えて作られています。
炊き合わせやうどん出汁など、色や味を活かした料理に使われます。
濃口醤油と薄口醤油の使い分け
色だけでなく、味や香りも違う濃口醤油と薄口醤油。
普段使うときにどのように使い分けたらいいのでしょうか?
用途ごとに紹介します。
素材の色と味を生かしたい
具材それぞれを適した方法で煮込み、盛り付ける炊き合わせ。
だしをたっぷり吸わせた含め煮。
薄い黄色が美しい茶碗蒸し。
出汁の風味豊かなうどんつゆ。
などなど、これらの素材の色や味を生かし、出汁を効かせたいというお料理には色も香りも抑えられた薄口醤油が合います。
薄口醤油は濃口醤油に比べ塩分濃度が高いですが、出汁を効かせるお料理に向いているので味が強くなくてもおいしく感じられます。
クセの強い食材の調理
どの家庭にも一本ある、スタンダードな濃口醤油は、煮る、焼く、かけるなど何をしてもおいしく仕上がります。
あえて言えば、牛肉の肉じゃがや鰤の照り焼きなど、クセの強い食材の調理には濃口醤油が向いています。
濃口醤油で味をしっかりとつけることで、クセを隠しておいしさを引き出します。
考えてみるとご飯のおかずにぴったりな鶏の照り焼きや、味がしみ込んだ魚の煮つけなど、
しっかりとした醤油味の料理に使われる食材は、脂が乗っていたり、独特の風味があるものが多いですよね。
出汁との相性
私は使う出汁の種類によって醤油を使い分けています。
青森県出身の母が作る料理はガツンと醤油味・ガツンと煮干し出汁という料理が多かったので、
「濃口醤油=煮干し」の味に幼い頃から親しんできました。
結婚した今でも、こんにゃくを煮たものやお蕎麦のお出汁などは濃口醤油と煮干しだしで作っています。
もちろんかつお出汁や昆布出汁でも濃口醤油を使えばいいんですが、
香り高い濃口醤油には煮干しくらいインパクトがある出汁の方が私にはおいしく感じられます。
反対に、前述でご説明したようにかつおや昆布の出汁が効いたお料理を作りたい!と思ったときは薄口醤油を使います。
出汁ベースで考えるのも楽しいものですよ♪
濃口醤油と薄口醤油は代用できる?
2種類の醤油の違いや使い分けがわかりましたが、「お醤油2本は家にいらないな~」と思っている方も多いと思います。
それぞれ代用出来ると便利ですが、出来るのでしょうか?
薄口醤油は濃口醤油で代用出来る
薄口醤油レシピを濃口醤油で作るときは、まずは濃口醤油で好みの色を付けます。
色を付けたくらいでは塩分が足りませんから、塩で調整していきます。
薄口醤油を使うレシピは、素材そのものの味を生かすとき・出汁の風味を生かすときと覚えておけば、
完成形の味がなんとなく想像つきますよね。
薄口醤油は白だしでも代用出来る
薄口醤油はないけど、白だしは常備している方はいるかもしれませんね。
出汁がきりっと際立って、1本あると便利です。
白だしは薄口醤油に出汁やみりんなどを入れて作られた調味料。
醤油とは似て非なるものですが、レシピの分量にある出汁やみりんの量を調整すれば可能です。
特に炊き合わせや茶碗蒸しなんかは出汁やみりんを使いますから、出来ますね。
逆に、薄口醤油を使ったドレッシングは白だしでは代用出来ません。
薄口醤油・酢・オリーブオイルなどで作る和風ドレッシングには出汁やみりんが含まれていませんので、
白だしで作るとまた別の物になります。
濃口醤油は代用出来ない
濃口醤油は香り・色が薄口醤油に比べて際立っているので、薄口醤油で代用しようとなると、
かなりの量を使わないといけませんからしょっぱくなりすぎてしまいますのでご注意。
まとめ
ただ色が薄いだけではない、濃口醤油と薄口醤油。
日本の醤油文化は奥が深いですね。
それぞれの特徴を生かしてお料理の幅を広げて下さいね。