出汁を取るのは難しそうだし、手間が
かかるイメージがあってついつい顆粒の
出汁を使ってしまう…という方も
多いと思います。
今回は家庭で簡単に出来る出汁の取り方
についてお伝えします。
基本的な出汁の取り方や、一晩で漬ける
だけで出来る水出しの出汁の取り方も
知って下さいね。
なんとなく難しいというイメージをお持ち
の方もこれを読めばすぐに試してみたく
なりますよ!
出汁の取り方の基本
知ってそうで知らない、出汁の取り方
の基本。この章では代表的な3つの食材
である、かつお節・昆布・煮干しの
出汁の取り方をご紹介します。
かつお節の出汁
材料
・1リットルの水
・削り節 約30g
1.鍋に水を入れ沸騰させ、火を止める
2.沸騰した湯に削り節を入れて1分~
2分ほど置く
3.ざるにキッチンペーパーなどを
しいて濾す
え?これだけ?と思う方も多いと思い
ますが、本当にこの手順だけです。
お湯を沸かしたら削り節をいれて
濾すだけです。とっても簡単ですよね。
簡単だからこそのポイントが2つあり
ます。まず1つ目は水が沸騰したら火を
止めることです。
かつお節のうまみ成分(イノシン酸)
は湯が85℃の温度のときに最も
うまみが抽出されると言われています。
ご存知の通り、水は100℃になると沸騰
しますよね。ぐらぐらと沸騰した中に
かつお節をいれるとえぐみがでてしまい
ます。
沸騰したら火を止めてからかつお節を
入れましょう。
ポイント2つ目は濾し方です。
濾すときになんとなくもったいない気が
してキッチンペーパーをぎゅっと絞り
たくなると思います。
これは出汁が生臭くなる原因になって
しまいます。
自然に水が切れるまで待ちましょう。
昆布の出汁
材料
・1リットルの水
・出汁用の昆布 約10g
1.鍋に水を入れ、昆布を30分~1時間
漬ける
2.その後中火にかけて、鍋の底に
ふつふつと泡が出てきたら火を止めて
昆布を取り出す
昆布出汁もかつお出汁と同じくらい
簡単に出来ますね。
ここでのポイントは昆布を漬けた水
を沸騰させないことです。
昆布のうまみ成分(グルタミン酸)
は80℃以上になると外側のたんぱく
質が固まってうまみ成分を抽出
出来なくなります。
中火にかけたら沸騰させないようにさえ
すれば美味しい出汁がとれますよ。
昆布は出汁昆布を使用してくださいね。
真昆布、羅臼昆布、利尻昆布、日高
昆布などがおすすめです。
煮干しの出汁
材料
・1リットルの水
・煮干し 約40g
1.煮干しの内臓と頭を取っておく
2.水に煮干しを入れて30分ほど漬けて
おく
3.中火にかけ沸騰したらアクを取り
ながら5分ほど煮出す
4.火を止めてキッチンペーパーで
濾す。
煮干し出汁を取るときのポイントは
頭と内臓を取り除くことです。
この一手間があるのとないのとでは
風味が変わってきます。
煮干しを大袋で買ってきたら、
時間のあるときにテレビを横目に頭と
内臓を取っておくといつでも簡単に
使えますね。
出汁の取り方は水出しもできる?
出汁は毎日の料理に欠かせない物であり
食材の味を存分に引き出す影の立役者
ともいえます。
出汁を取りたいけど、いちいちお湯を
沸かしたり、濾したりするのは面倒!
という方にぴったりな、水出しでの
出汁の取り方をご紹介します。
水出しで取る出汁は、水に材料を入れて
一晩以上漬けておくだけで出来てしまい
ます。
容器は密閉出来るボトル状の物なら
なんでも大丈夫ですが、使いやすさや
洗いやすさを考えると麦茶ポットが
おすすめです。
水出しで取った出汁は湯出しや煮出し
の出汁と比べ、味が柔らかく優しい
旨みが特徴です。
かつお節だけ、昆布だけ、煮干しだけ
だとちょっと風味が物足りないと感じる
方もいるかもしれません。
ぜひ、かつお+昆布、昆布+煮干しなど
の合わせワザにチャレンジしてみて
下さいね。
水1リットルに対し、以下の分量を
目安にしてみてください。お好みで
分量を増やしたり、減らしたりして
くださいね。
・昆布出汁…昆布20g
・かつお節+昆布出汁…削り節10g+昆布10g
・昆布+煮干し出汁…昆布10g+煮干し10g
水出しに使う水は水道水で充分ですが
ミネラルウォーターを使われる方は
軟水を選ぶとより美味しい出汁が取れ
ます。
離乳食やお子さんの食事に使われる
方は、一度沸騰させて冷ましておいた
水を使用するか、調理の際に加熱して
お使い下さい。
出汁の取り方で保存期間も変わる?
自分で作った出汁は保存がきかない
イメージがありますが、冷蔵庫に
いれておけばある程度は日持ちします。
加熱をしてとった出汁は冷蔵庫で
1週間程度が保存の目安です。風味が
変わってきますのでなるべく早めに
使い切りましょう。
水出しの出汁は3日程度が目安。水出し
の場合はかつお節や昆布を一晩以上
水に漬けおかないように、取り出して
おきましょうね。
まとめ
記事を執筆するにあたって、実際この
方法で出汁を取ってみました。
基本的な方法で取った出汁は、風味
豊かでそのままでも美味しく飲める
出汁が驚くほど簡単に出来ました。
水出しは優しい風味ながらも、しっかり
と出汁の風味が感じられ、何よりさっと
使えるのでお味噌汁の他に出汁巻き卵
などを作るのに大変便利です。
どちらも保存が効きますし、本当に簡単
なので是非お試しくださいね。